Music Beyondの理事であり、ジャーナリストのトーマス・ヨカムが、キンバンギスト交響楽団の創立者であり指揮者のアルマン・ディアンゲンダ氏に、オーケストラについて、そしてMusic Beyondの印象について聞きました。以下、キンシャサのディアンゲンダ氏宅で行われたインタビュー記事です。

 

「Music Beyondが現在行っている、個人・グループレッスンを含むワークショップは、オーケストラミュージシャン個人の技術を高め、グループとしての演奏レベルの向上につながっている」オーケストラの創立者であり指揮者の、アルマン・ディアンゲンダ氏はそう語る。

少人数のメンバーと、さらに少数の楽器で94年にオーケストラを創立したディアンゲンダ氏は、オーケストラメンバー達はNanaとKaoriの2014年2回めの訪問を喜んでいると話す。

「メンバーたちは、NanaとKaoriと勉強できることを本当に幸せに思っています。」ディアンゲンダ氏は語る。「上達することが分かっているからです。大きな助けになっていると心から理解しているからです。」

ディアンゲンダ氏は、2014年9月に行われたメンバー100人のイギリス4都市でのコンサートツアーがミュージシャンたちに大きな印象を与え、彼らをさらに貪欲にさせたと言う。

「イギリスで良いもの、完璧なものに触れた彼らは、本当の意味で理解したのです。ただオーケストラに所属するだけでなく、NanaとKaoriの元で勉強し、最大限練習し、上を目指したいと思っています。これは私にとって本当に嬉しいことです。なぜなら彼らは、レベル向上のためには一生懸命勉強しなければいけない、ということを心から理解したからです。」

5年前、フランスの音楽学校がMusic Beyondと同じようなプログラムを設立しようと試みたが、金銭面の問題で中止せざるを得なくなったことがある、と語るディアンゲンダ氏は、Music Beyondのアプローチはよりシンプルで合理的だと説明する。

「全てきちんと計画されたNanaとKaoriの援助を本当に幸せに思っています。このようなワークショップを行うためには彼らに費用がかかります。交通費、保険、宿泊先の確保、食事の確保・・。でもNanaとKaoriはきちんとオーガナイズしてきてくれるので心配せずに済むのです。ですから私は "NanaとKaoriのために何ができるか?" と考えます。食料を見つけられたら、レッスン中に彼らのために食事を作る、こんなことで "Thank you, Nana and Kaori." という感謝の気持ちを表現できることを嬉しく思っています。」